茂陵
茂陵は漢王朝時代の武帝劉徹(紀元前156年一紀元前87年)の陵墓です。陝西省の咸陽と興平の間の五陵原に位置して、西安から40km離れています。
茂陵の高さは46.5m、頂の長さは39.25m、幅は40.60mあり、敷地面積が154,836㎡です。陵墓は上部が底部より少し小さくて、方形をしており、おごそかで安定感が感じられます。周囲には衛青、霍去病、霍光、金日単、李夫人など約20基の陪塚が点在しています。建設期間は長くて、紀元前139年から紀元前87年までの約53年もかけたと言われています。茂陵は前漢諸陵のなかで規模が最も大きく、建設時間が最も長くて、陵内の宝物が最も豊富な陵墓ですから、「中国のピラミッド」とも称されています。
茂陵の北東から約1キロ離れた所には茂陵博物館が建てられました。これは漢の武帝の茂陵、霍去病の墓および大型石刻群で内外に名を馳せる前漢時代の断代史博物館であり、1979年に建設されました。館内には14件の国宝級の書物を含む4,100件余りの書物が所蔵、展示されています。その中で、石刻「伏虎」、出土文物「金メッキの馬」、「青玉彫鋪首」、「四神空心砖」などはさらに貴重な品とも言えます。また、博物館の主な展観としての霍去病の墓の石刻は中国で今までに最も早く発見され、規模も最も大きく、また最もよく保存された大型石刻群です。そのため、芸術価値も最も高いのです。
その彫刻手法はいたって簡単です。天然の素材を生かし形を整えることによってまるで自然に出来上がった物の様に見せることが出来るこの手法は、世界彫刻美術史の中でも重要な地位を占めています。茂陵では前漢時代の盛世の面影を味わうことも出来ますし、千年編鐘の出演を楽しむとか、またロバに乗りながら観光するなど他にも様々な楽しみ方があります。
茂陵の陵墓と博物館との間は約1キロ離れていて、一般的には観光バスは博物館の前に止まります。
交通:西安の城西バス停あるいは咸阳バス停で、興平への高速道路を通らない定期バスに乗ってください。興平市符家橋で降りて、11番に乗り換えます。
営業時間:8:00am-17:30pm