象鼻山は桂林のシンボル
象鼻山は広西チワン族自治区桂林市内の漓江とその支流である桃花江の合流点にあります。標高は200メートルで、水面より55メートル高いです。また、長さ108メートル、幅100メートル、1.3ヘクタールの面積を持っています。約3.6億年前海底に沈んだ石灰岩でできており、まるで一頭の象が鼻を伸ばして漓江の水を飲んでいるかのように見えることから、その名がつきました。早くも唐や宋の時代から、有名な名勝地になり、今ではすでに1000年余りの観光の歴史があります。
水月洞
象の鼻と足の間には、全て自然の力で作られた真ん丸い穴があります。地質学者の研究によると、1万6千年前まで川の下にあった部分が、時代とともに川の水位が下がって、水面の上に現れたと言われています。この真ん丸い穴は、月の美しい夜に川面に映る穴の影が満月のようにみえることから、水月洞と呼ばれています。長さ17メートル、幅は9.5メートル、面積は150平方メートルです。辺り一帯が紅く染まる夕刻から満月の上がった時刻にかけて、象鼻山の一番美しい姿が見られるでしょう。「象山水月」は桂林山水の最大の絶景と言われています。
象眼岩
象眼岩は象山の山腹の南北両側に位置し、相互につながっています。高さ約2メートルで、幅は5~10メートルで、長さ52.8メートルです。細長く、面積は約274平方メートルです。ここはもともと古代の短い地下の水路で、水月洞よりも早く形成されたと言われています。ちょうど象の目のところに位置しているから、その名がつけられました。象山の南方の裾から、階段を上ると、南の目に着きます。象の目を出てから、山道を辿ると、山頂に着きます。しかし、北の山道はひどく急なので、登れません。美しい景色が眼下に展開し、南北の両目が全景を見渡す絶好の場所なのです。
鑑真和尚が訪ねた名所
偉大な鑑真和尚もかつて象山に来たことがあります。唐の時代の鑑真和尚が日本に渡ろうと五回の失敗を重ねた後、福建から広東を経由して広西の桂林に着き、象山の曇峰寺という寺に一年以上住みました。その後、鑑真和尚はまた船に乗って日本に向けて出発し、やっと成功しました。桂林に住んだこの一年は、桂林の仏教の歴史における一大の盛事です。
象山は景色が美しく、桂林山水および桂林市のシンボルで、世界各国の人々に好まれています。