歴史
1875年、清政府は大甲溪の北部から基隆までの淡水厅が管轄していた地区を台北府とし、その一方で台北盆地内の大加腊地区に城を建設して、台北城と名付けました。そのためここは台北という地名になりました。その後、台北城は近隣の艋舺、大稻埕と一緒に三市街と呼ばれ現在は旧市街になっています。台湾省になった後、都は台北が台南と入れ替わり今日に至っています。
文化
このような歴史背景から多彩な台北文化も生まれました。原住民、早期の闽南人、客家の移住民、オランダ人、スペイン人、日本人、中国大陸からの移住民などが台北の文化に多くの影響をもたらしています。そのため台北では中国伝統の文化と原住民の文化のほかに、オランダ、日本支配時の名残も見ることができます。
中国伝統文化
台北は台湾伝統の文化と芸術の中心地で、台北の国立故宮博物院は中国歴代の文化財を所蔵しているほか、台北には多くの中華式の建築や中華伝統の祝日行事も残っています。
中華式建築物の代表として、早期中闽南と客家の移住民が築いた板橋林家花園があります。他には林语堂故居と士林官邸の中華式庭も中華式建築物として知られています。そして祝日行事といえば、春節、元宵节、端午節、七夕、中元節などの重要な祝日があります。
戯曲芸術
台湾は中国伝統の戯曲文化を伝承しているだけではなく、地元の歌仔戲と布袋戯も生み出しました。歌仔戏とは台湾各地の戯曲歌謡、音楽を融合して出来たもので、布袋戯は近年さらに音声と光の効果を導入して、多くの若者に愛されています。その他、台湾の映画や劇団なども近年、国際舞台で活躍するようになり、世界に中国伝統文化と台湾文化の間の伝承と革新とを見せています。
原住民文化
豊年祭り、祖先祭り、狩猟祭り、トーテム、蛇紋などの台湾原住民の神秘的な文化も台湾文化に大きな影響を与えています。雅美族渔舟や排湾族石板が原住民文化の中の代表的なものです。原住民文化を体験するならば「順益原住民博物館」がおすすめです。
植民地文化
台北はいたるところにまだ植民時代の名残が残っています。淡水の紅毛城がオランダ人とスペイン人によって台湾占領された頃の旧跡です。繁華街である迪化街では、日本統治時代のバロック建築も残っています。日本統治時代の建築物が多く、例えば北西区の大統領府、行政院、元台大病院などがありこれらは時代の流れによって、悲しみの象徴から文化的ロマンに変わりつつあります。