シャングリラ県の料理は、雲南、四川、チベット料理を中心とします。県内の至るところに食堂、屋台、レストランがあり、不便はありません。雲南料理は、四川料理と似ていて、味付けは全体的に辛いものとなっています。例えば雲南名物の過橋米線、春雨は、ここでも堪能できます。チベット料理はヤクの肉を中心に、ツァンパ、バター茶、青稞(ハダカムギ)酒、バレなどが多く食べられています。また、県内各ホテルも各自の特色料理を提供しています。
トピック:
ツァンパ
麦焦がし。チベットの主食。大麦の一種のハダカオオムギを炒って粉末状にしたものにジャ(バター茶)を少量加え、手で良くこね、団子状にして食べるもの。
バレ
チベットのパン。地域ごとに異なり、一般的にはホットケーキのように円形で薄いもの。 バター茶と青稞(ハダカムギ)酒は、後で詳しく紹介します。
シャングリラの物価は普通ですが、虎跳峡景勝地となると少し高くなります。特に虎跳峡名物の「土鶏」(日本で言えば地鶏)や金砂江の鮮魚など、季節により値が張るのでご注意を。
地理的に高地の為、もともと食材が豊富な方ではなく、限られた稲とトウモロコシ以外、ハダカムギと小麦を主食とするチベット料理がメインです。シャングリラでは麗江よりも味が濃いバター茶とツァンパがよく食べられています。ヤクは、チベット族にとって最重要な家畜であり、生乳はバターやチーズなどの乳製品に、肉は焼いたり炒めたり、煮込んだり水炊きにして、美味しいヤク料理が出来上がります。
シャングリラの名物料理
マツタケ料理
シャングリラでは、日本人旅行者に欠かせないのが松茸料理です。松茸の産地だけの特産で、毎年6-8月は大理、麗江、迪慶一帯が松茸一色です。この珍味は、日本へも出荷されていますが、鮮度が落ちやすく、現地の食堂で食べるのが最高です。新鮮な松茸とピーマンの炒め物は、シャキシャキしてさっぱり味、しかも山盛り、どうぞ存分に味わい下さい。
琵琶肉(ベーコン)
チベット族が接待する際に必ず出す料理。「猪臕(ヒョウ)肉」とも言い、プミ族、ナシ族、チベット族、リス族の伝統的な燻製です。加工した豚肉を気温の低いうちに塩、タレ漬けして燻製にしたもので、赤、白と層になり香り高く、2-3年保存可能と言います。
賽蜜羊肉
狩りに出るチベット族の男の為に妻が用意する料理。羊肉にタマゴ、砂糖、酒、サラダ油、バターを加えて煮込みにしたもの、肉が柔らかく、金色で甘酸っぱい風味のスープが特徴です。滋養強壮、疲労回復、健康増進などの効果もあると言います。
龍眼包子(チベット風の肉まん)
皮は発酵した小麦粉に砂糖、ラードを加えて良くこね、具材は、豚のもも肉ミンチに調味料、鶏がらスープを加えてよく混ぜたもの。食感を出すためにクワイを具材に加えることもあります。ジューシーでふんわり美味しい一品です。
バター茶
チベット族の伝統的飲み物、物凄く濃い煎茶湯にヤク乳で作ったヤクバターと岩塩を混ぜたものをドンモと呼ばれる道具で撹拌して作ります。スープに近い味でカロリーが高く、寒冷地で飲むのが最適ですが、日本人には好みが分かれます。
青稞(ハダカムギ)酒
青稞酒はチベット語で「チャン」と言い、チベットで栽培された青稞を使ったお酒です。チベット族の間で大変好まれ、祝日、結婚祝い、出産祝い、お土産に欠かせないものです。400年の歴史もあり、「甘酸っぱい香りがして、さっぱり味で飲みやすい」という特徴があります。シャングリ?ラ県はその主な産地の一つで、1984年に青稞酒は「雲南省銘酒大会」で3位に入賞したと言います。