松賛林寺は1674年に建てられた、雲南省で最大の、独特な仏教寺院です。「帰化寺」とも呼ばれ、シャングリラ町から約5キロ離れたところにあります。紀元1674年に五世のダライラマはこのお寺を「葛丹松賛林」と名づけました。「葛丹」とは黄帽派の祖である宗喀巴大師によって建てられた丹寺と関係があることを意味し、「松賛林」とは天界の神様が遊ぶ地を意味します。ラサにあるポタラ宮を模しているため、「小布達拉宮」とも呼ばれています。
松賛林寺は、雲南で最古でかつ最大のチベット仏教の寺院です。寺は高い丘にあり、周囲には鬱蒼とした木々が広がり、清流が寺院近くを流れています。寺の中央の一番高いところが、扎倉と吉康、二つの主な大殿です。松賛林寺の大殿は、5階建てのチベット式建築で、主殿の上階には鍍金銅の瓦が敷いており、反りあがった軒には獣物が掛けられ、大殿は仏教の吉祥数を表す108本の木柱によって支えられています。大殿は僧侶らが座禅をし、経を読むところで1600人を収容できます。大殿の真正面には様々な仏像が祀られています。
寺の中には歴代の珍品、名品が数多く保存されています。有名なものとして、五世のダライラマの時代の釈迦銅像や貝葉経、色とりどりの仏画、黄金、鎏金と銀製の香炉、万年灯などが挙げられます。