烙画とは、古代中国から伝わる、焼いた鉄筆や鉄針で焦がすようにして描かれた絵を指します。かつては「火針刺繍」または「火筆画」と呼ばれてきました。資料によれば、烙画は、前漢に始まり、後漢に隆盛を極めましたが、その後続いた凶作や戦争のために一度途絶えてしまいます。清朝の光緒3年に至ってようやく、河南省南陽の「趙星」という民間職人の手によって復興し、その後、河南省、河北省などで代表的な流派が形成されました。
初期の烙画作品の多くは中国画と民間画を合わせる表現方法を用いていましたが、歴代の職人による絶え間ない研究と実践、また、西洋画の表現方法をも吸収するという大胆な試みをもって、大きな成果を生み出しました。
材料
烙画は、かつては木の板、樹皮、瓢箪などの材質の表面を焦がして描かれるものでしたが、今日では、大胆にも書画に用いられる画仙紙や、絹織物などの材質にも描かれるようになり、結果的に、この芸術のもつ表現はより豊かになりました。
技法
烙画は、特殊な鉄針を用いて、扇子の骨や櫛、梳き櫛、家具、紙、絹などの表面を焼き付けて作り出される工芸画です。この技法は発展するに連れて、今日では色にも富み、浮き彫りや、微細な描写までもができるようになりました。
姿勢
烙画職人は、かつてはアヘンを吸い込むように、床に側臥の姿勢を取ってタバコのランプで針を焼いて烙画を描いていました。これは「臥烙」と呼ばれていました。しかし、この方法では小さな工芸品しかを作ることができず、その上、技術習得が容易ではありませんでした。40年代に至ってようやく、烙筆を熱したまま筆立てに入れ、座って描ける「坐烙」の技法を確立しました。この技法により柔軟に描写ができるようになり、かつ技術習得が容易となったため、烙画は、芸術としてより高度な発展を遂げるようになりました。
道具
かつては、烙画職人は油ランプで鉄の針を焼き、箸、物差し、くしなどの小さな日用品の上に絵を描いていました。しかし、制作技法や道具の革新に伴って、今日では、ランプも焼針も電気式になりました。
表現様式
表現様式は多様で、作品は直径1センチ足らずの小さい数珠から、数メートルの長巻や大型の壁画まであります。代表的なものとして、「清明上河図」「大観園図巻」「万里の長城」が挙げられます。これらの絵は、中国画や、年画、書道、油絵、抽象画とは異なる、独特の風格を持っています。
題材
作品内容は伝統的な図案を継承するばかりでなく革新も行われています。多くは古典小説、神話物語、吉祥図案と山水の景色をモチーフとしていますが、図案は清新で、気品に溢れ、いつまでも色褪せない印象を与えます。
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