現在の武漢美術館は武漢市江漢区保華街にあり、歴史的には、漢口金城銀行、駐漢日軍占領軍総司令部、武漢図書館、武漢少年児童図書館がここに設置された時期もありました。
元武漢美術館
元武漢美術館は1986年12月12日竣工し、公開されました。元の美術館は武漢展覧館本館の東側にあり、四合院式の建築でしたが、1993年に閉館しました。
美術館の前身―元金城銀行旧跡
武漢美術館新館は元金城銀行旧跡(武漢市一級保護建築)に建てられたものです。金城銀行、中国の有名な「北四行」、いわゆる北方四大私営銀行の一つであり、「銀行界の奇才」と称される名高い銀行家である周作民が1917年5月に創建したものです。その名前である「金城」には「永遠に固い」という意味が含まれています。
元金城銀行旧跡は中国の初代建築家庄俊より設計された四階建てのコンクリート建築です。当建築は1930年着工し、1931年竣工、武漢の近代建築の傑作です。庄俊はアメリカに留学していたため、建物にはクラシック主義の様式がみられます。金城銀行の正面は西洋クラシック風の三階まで届くコロネードが8本があります。また二階のところには円形のアーチ型の窓もあります。コロネードが貫いている建築を見れば、雄大で変化に富んでいます。また、もう一つの特徴は、台座が高いので、建物に入る前に21の階段を上って一階に上がります。
額縁には英語で「KINCHENG BANKING CORPORATION」と書いてあります。建築のトップは横額のように作られていて、その上には中国語で「金城銀行」と書かれています。屋根には赤色の五星紅旗が掲げられています。高いところに立って金城銀行を見下ろせば、名高い大英博物館の屋根に似通った金城銀行の屋上が見られます。それは鉄骨構造とガラスを結合した構造なのです。
武漢美術館新館
武漢美術館新館は武漢三鎮における最も賑やかな中心地に位置し、漢口の南京路、黄石路と中山大道の交差点にあります。2005年以来、武漢市政府は「金城銀行ビル旧建築」を主体とし、武漢美術館を改造してきました。旧建築の風格を保つほか、美術館の機能に応じて内部改造を行った結果、進んだセントラル空調、恒温恒湿など自動管理設備も揃っています。
2008年の末ごろ、武漢美術館新館は竣工しました。総面積は12139平方メートルに及び、七つの展示ホールがあります。全ての展示ホールでは、スライドレール式の展示パネルと展示壁が使われているので、展示ディスプレーやレイアウトがより柔軟性を持つようになりました。展示ホールでは、先進的な灯光システムが活用されているため、作品が更に際立つとともに、優雅な芸術的な雰囲気も作り出されています。
この他、館内には芸術家オフィス、トレーニング教室、復元室、図書館などの施設があり、展覧展示やコレクション保護、学術研究、芸術教育、芸術面における交流や社会奉仕などの機能を担っています。
観光ガイド
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住所:武漢市中山大道保華街2号
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開館時間:火曜日から日曜日(月曜日は閉館)9:00―17:00(入場は16:00時まで)休日でも開館します。
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交通アクセス:電車2号線、バス7番、24番、38番、45番、301番、402番、520番、533番、548番に乗って南京路駅で降ります。