成都ジャイアントパンダ繁殖センターは、成都市の北部郊外(市内から約10km)の斧頭山に位置していて、広いパンダ道によって繋がっています。ここは国内でパンダなどの貴重で、かつ絶滅に瀕する野生動物を保護するために設置された主なセンターの一つです。年間を通して、ジャイアントパンダ、レッサーパンダ、鶴、コウノトリ、ガチョウ、オシドリ、クジャク、白鳥などの動物を飼育しています。緑に恵まれ、空気も新鮮なセンター内には、大自然的の野外風景と人工的な景観がバランスよく調和して、各種類の絶滅危惧種の動物が、のんびりと生活しています。
成都ジャイアントパンダ繁殖センターでは、各種のパンダの繁殖に必要な施設が揃っています。動物の飼育室、飼料室、治療室、パンダ記念館、研究用の建物が建てられ、またパンダの食糧用としての竹と灌木(かんぼく、丈の低い木本植物。)も植えています。記念館内には、各種の貴重な写真が800枚余りを展示し、四川省各地から採集した動物の標本2000種余りも展示されています。
人工的な繁殖によってパンダの個体数を増やして、野外で暮らす訓練と一定の適応期間の経過後、大自然に復帰させることを目的として、成都ジャイアントパンダ繁殖センターが設置されています。これらの活動によって、パンダの種の保存を維持し、さらに高め、この生物の生存に尽力して最終的に人間と共存することができます。
パンダは使者として
パンダは使者としての歴史は長く、唐の武則天の時代に遡ることができ、当時の武則天氏は日本にパンダを送ったことがあります。今中国はパンダを外国に贈らないことになっています。昔送ったパンダを除き、今はレンタル式で外国に貸し出すことは可能で、十年を限度とし、期間が過ぎると、中国に返してもらうこととなっています。
世界で一番パンダが好きな国は日本だとよく言われています。JALで中国のパンダを迎えにきた時、わざわざ機体にパンダの絵を塗装したほか、日本に着いた時、多くの民衆が空港で迎えてくれました。そのほか、日本のNHKテレビも当基地に取材に来て、素晴らしいドキュメンタリーを作成しました。
ここの動物たちはスタッフに心を尽くして飼育されているので、のんびりしており、毛もつやつやとして鮮やかです。他の動物園の動物は目つきにいつも憂鬱で、運動できる広い場所がないので荒っぽくなり、自分を傷つけることがあるのとは違い、ここのパンダ、レッサーパンダ、孔雀、白鳥、モグラや色とりどりの鳥はみんな観光客も怖がりません。ここのスタッフはみんな愛情を込めて飼育に励んでいます。パンダの野生の生活習慣を守るため、大きくなったら野外で生活できるように工夫をして生態環境を作り出しています。ですから、大きな資金が必要になるので、チケットの収入は雀の涙のようです。可愛いパンダたちを飼育する資金の大部分は社会寄付や公益金で賄われています。
注意点
パンダは内向的な性格で静かな環境が好きなので、「竹林の隠遁者」というあだ名があります。ここにくると、ガイドさんは必ずマイクを使わず、観光客にも声を抑えて頂きます。
パンダの視力はもともと弱いので、写真を撮る時、必ずフラッシュを使わないようご注意ください。フラッシュの使用はパンダを失明させる恐れがあります。
パンダがかわいいからといって、勝手にエサを投げることは絶対しないようにしてください。パンダの数は非常に少ないので、新鮮な竹を食べさせることは大事です。
成都には成都ジャイアントパンダ繁殖センターのほかに、都江堰パンダ繁殖センター、卧龙パンダセンター、碧峰峡パンダセンターを含め、4つのパンダセンターがあります。センターにより、パンダの数や施設内容が違います。詳しく情報は4大パンダ基地をご覧ください 。