近年、中国鉄道は大きな発展を遂げ、全国では相次いで高速鉄道が開通してます。
そのため列車を利用し、特に新疆ウルムチ、チベット、敦煌、シルクロードなどを訪れる旅に出かける観光客は増加しつつあります。時間に余裕があれば明るい一等寝台に座り、窓越しに様々に変化する外の景色を楽しむのも面白いでしょう。また飛行機よりも少ない予算で夢の旅を実現できるのも魅力的です。
中国は人口が多く、休みや祝日になると特に国慶節や春節、夏休みには列車で旅に出る人は非常に多いです。もしこの期間に出かけるなら、早めに列車の切符をご予約したほうがよいでしょう。
国によって、乗車の方法が違いますので、ここでは中国の列車の乗車方法について説明しています。
チケットの受け取り方法
現在、中国の多くの高速鉄道では電子チケットを採用しており紙チケット受け取りの必要がなく、身分証明書あるいはパスポートの提示のみで乗車できます。
ただし普通列車(頭文字がZ,T,Kで始まる列車)は依然として紙媒チケットが必要です。乗車前にあらかじめチケットと交換する必要があります。
高速鉄道電子チケットについて
2020年よりほぼすべての高速鉄道で電子チケットを採用しています。高速鉄道に乗車される場合、紙チケットへの交換は不要です。電子チケットを発券後、手動改札口でパスポートを提示するだけで乗車できます。中国の身分証明書を所持している場合は自動ゲートが利用し、待合室へ入ります。
注意点:
- 電子チケットを使用する場合、電子チケット上にしか記載がないので事前に車両番号と座席番号を印刷あるいはメモするなど確認してください。
- ほとんどの高速鉄道で電子チケットを採用していますが、いくつかの夜行列車(頭文字がD)では依然として紙チケットが必要です。ご自身の乗車される列車が電子チケットか否かを旅行担当までご確認ください。
普通列車は紙チケット
もし普通列車(頭文字がZ,T,Kもしくは数字で始まる)に乗車される場合、チケットの交換が必要です。弊社でチケットを予約された場合、受け取り方法は2つあります。
- ご自身で駅にて交換
- 弊社より宿泊先のホテルないしはご指定の住所へチケットの送付
もしご出発の4日前までに送付サービスを選択された場合、ホテルまで直接お届けいたします。またご自身で駅の窓口でチケットを交換することもできます。その場合、以下の点にご注意ください。
ご自身で受け取る場合
チケットを受け取る際はパスポート番号とチケット発券番号が必要になります。予約情報では乗車することはできません。
- 正確な予約番号
予約後、予約番号と列車番号、出発および到着時間、出発駅および到着駅、座席の種類と番号をお伝えします。弊社サイトよりご予約いただいた場合、確認のための書類を送付いたします。そこにはすべての情報やチケット交換の方法や乗車方法などのご旅行に関する情報が日本語および中国語で記載されています。予約番号をコピーないしは携帯で写真を撮るなどし、必ず携帯してください。予約番号は頭文字Eで始まり9つの数字で構成されています。例えばE123456789やEA12345678などです。
- 正確な有効パスポートチケット受け取りの際、予約の際に使用したパスポートが必要です。パスポート原本をお持ちになり駅の窓口でチケットの交換を行ってください。コピーは不可です。
1.チケット情報を確認、正しい駅に到着
始発駅、日付と出発時刻に関する情報を確認し、出発時間の1時間前に駅に到着します。
多くの都市にはいくつかの駅があります。駅にいく前に必ずご利用になる駅をご確認ください。
2.保安検査
保安検査は待合室に入る前にあります。また駅によっては駅に入る時点で行われるところもあります。保安検査では人・荷物ともに検査を受けます。駅での保安検査は空港よりも簡単です。液体類やライターを持ちこむこともできます。しかし以下のものに関しては持ち込み禁止です。銃類、爆発物、銃や爆弾の模造品、毒ガスなど人体に悪影響を及ぼすもの、燃えやすい薬物、政府によって禁じられているもの、乗客や公共の衛生を害する生きた動物や虫などです。
3.待合室
乗車前は待合室(中国語:候车室)に入ります。ほとんどの駅では待合室は列車ごとに分かれています。大きいホールで待つこともできます。高速列車または高包ではチケットに待合室が記載されています(サンプル写真)。
また待合室を確認しておく必要があります。スクリーンでは順次、列車の待合室について表示しています。このような表示なっています。(サンプル写真)
もし場所がわからない時には、この紙を駅員やその他周りに人に見せ、教えてもらってください。
我搭乘这趟火车,请问我的候车室在哪里?(この列車に乗りたいのですが待合室はどこですか?)
4.検札
発車の20分ほど、検札が始まり、出発5~10分前に検札が終了します。それまでにはすべてのことを済ましておいてください。
改札は待合室の出口にあり、ホームに直結しています。スクリーンに現在の状態が表示されます:『waiting (正在候车)』(まもなく開始),『ticket checking (正在检票)』(検札中),『ticket checking over (停止检票)』(終了)
検札開始の混雑を避けるために青色のチケットでは自動ゲートが利用できます。赤色は駅員に検札されることが必要です。チケットの種類をご確認ください。
また駅によっては待合室のないところもあります。その場合にはこの紙を駅員やその他周りに人に見せ、教えてもらってください。
我搭乘这趟列车,请问我在哪里候车?(この列車に乗りたいのですが、どこで待っていればよいですか?)
紙チケットをいらず、広がる電子チケット
2020年よりほぼすべての高速鉄道で電子チケットを採用しています。高速鉄道に乗車される場合、紙チケットへの交換は不要です。電子チケットを発券後、手動改札口でパスポートを提示するだけで乗車できます。中国の身分証明書を所持している場合は自動ゲートが利用し、待合室へ入ります。
ただし普通列車(頭文字がZ,T,Kで始まる列車)は依然として紙媒チケットが必要です。乗車前にあらかじめチケットと交換する必要があります。
注意点
- 電子チケットを使用する場合、電子チケット上にしか記載がないので事前に車両番号と座席番号を印刷あるいはメモするなど確認してください。弊社で予約した場合はチケット情報を記載してある手配確認書を送りします。
- ほとんどの高速鉄道で電子チケットを採用していますが、いくつかの夜行列車(頭文字がD)では依然として紙チケットが必要です。ご自身の乗車される列車が電子チケットか否かを旅行担当までご確認ください。
5.ホームで
階段を通り、ホームへ行きます。最近では新しく建設された駅や改装された駅で、大きな荷物の人や年配者のためにエスカレーターやエレベーターが設置されています。スクリーンには列車の番号によって「1-5車は左に、6-11車は右に」という情報を表示されて、どこの場所へ行くのかが分かります。
日本と違い、中国ではホームにはゲートがありません。小さいお子さんを連れている場合は気をつけてください。1つのホームで両脇に2本の列車が入ってきます。乗車の際にはチケットを確認してください。
6.乗車する
チケットに記載されている車両番号、座席番号を確認してください。
もし大きい荷物を持って乗車する場合、荷物の置き場を確保してください。高速鉄道では荷物置き場(上下二段、2~4個収納できる)は列車の連結部近くにあります。この荷物置き場は予約できず早い者勝ちです。そのほか、座席下および上にも置くことができます。
貴重品は常に携帯もしくは身の回りで保管してください。
座席が見つからない、他の席と換わりたいといった場合にはこのように尋ねてみましょう。
(1) 请问我的座位在哪里?
( (チケットを提示しながら)この席はどこですか?)
(2) 对不起,我和我的同伴座位不在一起,请问你是否愿意和我们换一下座位?
(すみません。私と連れが別々の席になってしまいました。こちらと交換していただけますか?)
寝台車を利用する場合 切符交換:
列車が発車すると担当乗務員が手持ちの切符と引き換えに「換車票」というカードをくれます。下車する際にはまた乗務員が「換車票」と切符を交換しにやってきます。
車内食べ物販売:車内には食べ物や果物、弁当、小さな商品を積んだワゴンが車内販売を行なっています。値段はスーパーより若干高いです。知らない人から食べ物や飲み物を勧められても断った方がよいでしょう。
食堂車:一等席、ビジネスクラス、ファーストクラスではミニマフィンやパン、お菓子といった軽食が無料です。また食堂車(たいてい5号車)で食事をしたり、車内販売でお弁当(できたてホカホカではなく、味もいまいちです)を購入することも可能です。列車の種類により多少異なります。一般的に注文を受けてから作ります。高速鉄道の食堂車では一皿30~50人民元くらいです。またお弁当は1つ15~45人民元です。普通車では注文を受けてから作るシステムはありません。たいていの場合、果物やカップヌードル、おせんべい、飲み物などを持って乗ります。多くの駅ではマクドナルドやケンタッキーが近くにあります。液体の食べ物や飲み物、ハンバーガーのソースが保安検査中にこぼれたりしないように注意してください。
トイレ:一般的にトイレは普通車では和式、高速鉄道では洋式です。洗面所は全車両の端にあります。駅に到着する前と停車中の10分間ほど使用できません。駅に着く時がわからないときは休憩所に行くとよいでしょう。おそらくそこでも待つかもしれません。
高速列車では使用済みのティッシュとゴミはごみ箱に捨ててください。普通車では流してしまって構いません。貴重品は常に携帯し、トイレに入った時にはドアを閉めた後ろにフックがありますのでそこにかけてトイレを利用してください。高速列車には使い捨てのシートカバーとティッシュがあります。洗面所には石鹸や手をふく紙もあります。もし替えがない場合は乗務員に申し出てください。これらのものは高速列車のみです。
長距離列車の場合、和式トイレは本当にきたいないです。そのため赤ちゃんのおしりふきや消毒液、ティッシュなどは必須アイテムです。
子供や年配者が使用する場合は見てあげてください。年配者のためにトイレの中には手すりがあります。またトイレのドアの留め金やフックにも注意してください。床はすべりやすいので段差に注意してください。
7.降車準備
列車が駅に到着する30分-1時間前に到着時刻を知らせるアナウンスが流れます。寝台車では切符の交換を行い、乗務員も車内を片付け始めます。駅に着くと乗務員がドアを開き、それから下車します。
降車の際は早めに準備したほうがよいでしょう。乗務員に降車する旨をあらかじめ伝えておくとよいです。その際はこの文を見せてください。
请在到站前10分钟提醒我准备下车可以吗,谢谢!
(降車の10分前になったらお声をかけていただけますか?)
チケットは出口でも必要かもしれませんので落として紛失しないよう注意してください。
駅を出てからは指定されたタクシー乗り場、地下鉄、バス停を利用してください。白タクや勧誘されたホテルには行かないでください。できるだけ事前に手配しておいたほうが安全、安心です。