虎跳峡は、玉龍ナシ族自治県龍蟠卿の東北にあります。全長は17kmで、上下の落差は約200mです。両側の雪山は高くそびえ、とても勢いがあります。虎跳峡は上虎跳、中虎跳、下虎跳の3つのエリアに分かれ、くねくねした道路25km、東には玉龍雪山があり、西には迪慶の哈巴雪山があります。峡谷の高低差は3790mで、世界で最深の峡谷の一つとしてよく知られてます。川幅の最も狭いところは、わずか30mあまりです。峡内には暗礁が林立して、険しい早瀬は21ヵ所、高さ約10mのくぼ地7ヵ所、滝10ヵ所もあります。
上虎跳は峡内の最も狭い部分で、虎跳峡鎮と9km離れいてます。河の中に巨石があり、激流を二つの部分に分けて、天地を揺るがすほど勢いが強いです。伝説によると、昔、ある虎がこの巨石を経由して、峡谷を飛び越え、玉龍雪山から哈巴雪山に飛び移ったことから、この巨石は虎跳石と言われています。
中虎跳は上虎跳と5km離れていて、川の落差がとても大きいです。「満天星」岩礁区は、ここでの一番危険なところだそうです。100mぐらいの峡谷の間、岩礁が林立し、水の勢いが急なので、渦が逆巻いています。
中虎跳から危地の「滑石板」を超えて、下虎跳にたどり着きます。虎跳峡の出口に近いところに、縦の深さが1kmもある巨大な谷があり、ここでは思う存分に、虎跳峡の最も素晴らしい景色が楽しめます。
虎跳峡という名前の由来について、とても面白い伝説があります。昔々、麗江に大変お金持ちで、権力のある男が住んでいました。彼の周りには賢者がたくさん集まり、その中で占いの上手な人がいました。ある日、この占い師が男の身の上を占ったところ、「あなた様の生きている間は裕福ですが、死んだ後、棺桶にも入れないでしょう。」と言いました。男はそれを聞いて大変驚き、その後、どこへ行っても10kmごとに棺桶を用意しておきました。天気の良いある日、男は自分の虎に跨り、金沙江に沿った美しい景色を眺めながら、気持ちよく散歩していました。しかし、少し狭いところに来たとき、虎は突然跳ね上がり、川の中にある巨石へ飛び移りました。男は虎から振り落とされ、流れている河に落ち、亡くなってしまいました。時が経っても、この物語は代々伝わり、虎跳峡と虎跳石のように想像力に満ちた名前が残りました。