五泉山公園は蘭州市の南、皋蘭山の北麓にあり2千年以上の歴史のある一大観光名所です。公園内の主な観光スポットには5つの泉と仏教の古い建物があります。標高1600メートルにある総敷地面積267000平方メートルの中に、明、清以降の建造物など10カ所、1000室余りが今も残っています。建築物の面積は1万平方メートルに達し、雄大なスケールを誇っています。園内には丘陵があり、樹木が生い茂っています。静かな環境の中、寺が山の地形に沿って建てられ、そこには回廊で建物同士が繋がっており合理的に配置されています。
五泉山の名は惠、甘露、掬月、摸子、蒙という5つの泉の名に由来しています。五泉山の峰の高い部分に古い建築物があります。山門から入り通りに沿って登ると胡蝶亭、金剛殿、大雄宝殿、万源閣、文昌宮、地蔵寺、千仏閣などの古い寺が山に沿って軒を連ねており石段で回廊も繋がっています。山の中腹の両側には東西の龍口があり5つの泉は東龍口──文昌宮──西龍口と一直線上になって山の麓あたりまで広がっています。それぞれの泉もまた石畳の桟橋と建物の回廊で繋がっています。
五泉山公園は1955年に開園し、本来の東屋や楼閣は修復されています。緑化と増築を経て、園内は趣向に富んでおり現在では重要な観光名所になっています。毎年の旧暦4月8日、山ではお祭りが開催され浴仏や法事などの仏教行事の他にも花の展示会や各種イベントも開かれています。毎年の旧正月にもまた燈会(さまざまな試行を凝らしたちょうちんを飾ったり、なぞなぞを楽しんだり)が催されます。現在、五泉山公園は蘭州の人々のレジャースポットになっており蘭州を訪れる観光客たちにとっても価値ある所です。
五泉山公園にはその名の通り5つの澄んで美味しい水の湧く泉(甘露、掬月、摸子、惠、蒙)があります。その昔、ここは前漢の武帝の時代(紀元前120年頃)に驃騎将軍、霍去病が匈奴遠征でここに駐留した際、水不足に遭い、そのため剣で地面を突いたところ、水が湧き出したという伝説が残っています。崇慶寺の金剛殿は明の時代(洪武5年)に建てられ中国国内では最も古い建築物となっています。その内部には明洪武元年(1368年)に作られた銅製の接引仏とその蓮華座は完全な姿で残っています。仏像の重さはおよそ10トン、笑みをたたえ、自然体に構えており銅像の傑作品です。千仏閣は臥仏殿南東の岩の上にあり、三世仏を供え両側には十八羅漢、洞窟の壁には1000体余りの鮮やかな仏像が刻まれているため千仏閣と言われています。