1964年に創設された雲南省博物館は、市の中心の東風西路に位置する総合博物館である。「雲南民族風情展覧」、「雲南民間紡績工芸品展覧」、「雲南青銅器展覧」、「雲南恐龍古生物化石展覧」などの展示室がある。7階建てのビルと、両側の3階建ての宝塔式の建物から成っている。1階から3階までが展示室で、総面積は4200平方メートル。雲南の民族文化、雲南の青銅文化、南詔大理の仏教文化、雲南の少数民族視察などが展示され、雲南省の魅力を紹介している。
陳列館には、楚雄万家1号墓の発掘現場の復元や、拡大複製された青銅器を展示。2階左側の展示室は南詔国と大理国の仏教芸術品が主体で、元、明、清三代の仏教文物も展示されている。3階に展示されているのは「雲南古生物恐竜化石展」。中でも1988年に雲南省元謀県茂郷で発掘されたラマ猿人の頭の化石標本が展示されているのは、世界でもここだけ。
雲南省博物館は、総面積は7,800平方m、雲南省で最大の規模を誇る。現在13万点の収蔵品があり、そのうち民族や地方の特色を有す青銅器が1万点以上を占める。これは晋寧、江川、安寧、昆明、祥雲などで発掘された戦国時代から西漢時代の青銅器で、中国の青銅器芸術史上重要な位置を占める。またこのほか地方的特色が見られる古代の書画作品も、一部他の省で保存されているものを除いて、90パーセント以上をここに収蔵する。少数民族や歴史に関する約6万点あまりの収蔵品が揃って、その中の歴史文物を展示しているコーナーでは、約1700万年前に雲南で生活していたとされる直立人の化石標本や、3,500から4,000年前の炭化した稲栗などが展示されている。 また、雲南省内に住む25の少数民族の祖先が残した遺物や工芸品、慣習や生活様式などを表す展示もされていて、多民族の混在する辺境の雲南省の歴史と文化を再現している。 中でもマネキンに着せた各民族の衣装は興味深い。ほとんど自家製の布に施された刺繍や染色は大変美しく、素朴さの中に、地方色や民族色が見てとれる。雲南省の人類学、考古学、民族学などに関する陳列物が充実している。
他にも、1,000点あまりの珍しい民族楽器が展示されているコーナーもある。民族音楽の理解促進と、舞踊観賞のために展示されており、約130枚の大型カラー写真があり、音楽を愛する雲南の少数民族の様子を窺い知ることができる。
主な所蔵作品(展示品は変更になっている場合もあります)
<ダイ族の大太鼓> <ペー族の住宅模型>
<チワン族の魚鼓> <ジノ族の太陽鼓>
常設展示
雲南省博物館は1951年に建てられた総合的な博物館である。
雲南には、文化財や古跡がきわめて多い。猿人の化石から始まって旧石器、新石器、青銅器、鉄器の各時代、さらに後漢から清代までのものが非常にたくさんある。これらは雲南の考古学研究にとってしっかりした基礎をつくり、また博物館の収蔵品の確実な供給源になっている。
この50年余り、雲南省博物館が長年の考古発掘や調査収集、購入、寄付などの方法で収集した青銅器、古い貨幣、陶磁器、古い書画、碑文の拓本、郵便切手、各種の工芸品などは、すでに13万点以上に達している。多くの貴重な文化財の中で、1000点以上が国宝の一級文物に指定された。
雲南省博物館は長年にわたり、各種の短期の展示をしてきたが、これ以外に3つの常設展示を行ってきている。
その第1は「中国古代銅鼓展」で、雲南の少数民族が保存してきた古今の銅鼓文化を展示し、紹介している。
第2は「雲南古代仏教芸術展」で、この博物館に収蔵されている南詔から清代までの仏教文物の逸品を紹介し、さまざまな角度から、雲南の歴史における仏教文化の芸術的成果と仏教が雲南の民族文化とが融合した状況を示している。
第3は「雲南少数民族の風俗や民情の展示」。ここでは、25の少数民族の服装や工芸品、少数民族の風俗や民情を示す写真を集中的に展示している。これを見た観客は、雲南の少数民族のきらびやかで多彩多様な民俗文化や雲南各地の明媚な風光を直接知ることができる。
新品
古代のテン国の青銅器は、冶金鋳造技術の面ですでにかなり高い水準に達していた。この「牛虎銅案」に使われている分鋳法と溶接技術も、非常に優れたものである。分鋳法というのは、器物の主体部分と付属部分とを別々に鋳造し、これを溶接する技術で、テンの人々の冶金鋳造技術の高さを見ることができる。
青銅器
戦国時代
(紀元前475年~同221年)
高さ43センチ、長さ76センチ、重さ17キロ
案内図