貴州省には多民族が生活しており、漢民族の他にも48の民族が住んでいます。各民族は長い歴史を持ち、独特な民族文化や習俗があります。毎年、1000以上の民族風情に満ちたお祭りが行われています。貴州省に住む少数民族は明るく太っ腹、親切でやさしい性格の持ち主で、豊富で多彩な民謡や民族舞踊はそれぞれ特色があり、それらが集まるとまるで貴州省の芸術を代表する美しい花を形成しているようです。
三月三(旧暦3月3日)
開催される場所:貴陽市烏当区新堡卿紹介:「地蚕会」(解説1)とも呼ばれ、布依族(プイ族)の伝統的なお祭りです。元々はネキリムシを祀る祝日でした。炒めたトウモロコシを山に散らし、歌うことで穀物の収穫を祈ります。現在、「地蚕会」は三月三日に行われる歌の祭りになりました。お祭りの日には貴陽市と隣の県のプイ族の人たちは烏当区新堡卿に集まって、歌合戦や草笛を吹くなどのイベントに参加します。解説1:地蚕とはネキリムシのこと。
仡佬節(コーラオ族の新年)(旧暦3月3日)
場所:貴州省の北部
紹介:仡佬節とは仡佬族(コーラオ族)の春節のことです。仡佬節には山神や氏神を祭るために肉、酒、ご飯などを用意します。神を祀れば平和に過ごすことができるとコーラオ族の人々は信じています。
四月八(旧暦4月8日)
場所:貴陽市の中心にある噴水池付近紹介:毎年旧暦4月8日になると貴陽市やその周辺に住んでいるミャオ族、プイ族、トン族、チワン族、水族、コーラオ族、漢民族の人たちは美しい民族衣装を着て貴陽市の中心にある噴水池に集まり、蘆笙や笛を吹いたり、民謡を歌ったり、また民俗舞踊を踊ったりします。これらは古代の民族英雄「祝狄」を記念するためのイベントです。
白族の山歌節(旧暦5月5日)
場所:卒節地区
紹介:端午の節句の日に卒節地区に住む白族の人たちによって伝統的な山歌節(民謡のお祭り)が行われます。白族の人たちは小河村の恐龙河風景区に集まって民謡を歌ったり、民族舞踊を踊ったりします。また二人一組になって草笛を吹いたり、瓢箪で盛った水花酒(解説1)を注いでまわったりなどのイベントもあります。
解説1:白族、イ族、ミャオ族などの少数民族の間で人気が高いお酒の一種で、民族特有の味があります。
火把節(旧暦6月24日)
場所:卒節地区
紹介:毎年旧暦6月24日、イ族の人たちが畑で害虫を駆除するためのお祭りです。若い男女はお酒でお客様をもてなし、イ族の人々はチャルメラや月琴などの伴奏に合わせて焚火を囲みながら歌ったり踊ったりして祝います。期間中は闘牛、レスリング、競馬、ブランコ遊びなども行われます。
注釈:「火把」とはタイマツのこと。
牯臓節(旧暦の九月十四日)
場所:貴州省の凱里地区
紹介:貴州省に住むミャオ族が祖先を祭るための最も大切な祭典で「吃牯臓」、「刺牛」とも呼ばれています。祭りの当日、屠殺した牛を祖先に供えたり、牛の皮で太鼓を作ったりなどの宗教的儀式が行われます。ミャオ族の中でも系統によってこのような風習がありますが行われる日は同じではありません。
侗族(トン族)の新年(旧暦10月末から11月の初め)
場所:榕江付近の侗寨(侗族の村)
紹介: 新年を迎えるにあたり家をきれいに掃除し、新しい服に着替えます。そして豚や牛を畜殺してご馳走を作り、糍団(解説1)を用意します。旧暦1日から5日の間に蘆笙踊りや闘牛など大きなイベントが行われます。この期間に結婚式を挙げ、披露宴を行うカップルもいます。
解説1:糍団とは軽食の一種で、もち米で作ったものです。
ミャオ族の新年(旧暦12月の初めから15日まで)
場所:貴州省の東南部にある苗寨
紹介:この期間中にはチャルメラ吹き、蘆笙踊り、競馬、闘牛、棒登りなどのイベントが行われます。新年の前に各家庭ではたくさんのご馳走を用意して、新しい服を作っておきます。年が明け、人々は親戚や友達のところを訪ねて、お互いの幸せや健康を祈ります。