嶺南水郷の特色があり、大都会に趣のある静かな所で
茘枝湾は茘枝湾涌とも呼ばれています。厳密に言えば茘枝湾は一つ川ではなく、元の広州城の西、つまり今の茘枝路、中山八路、黄沙大道(北部)、多宝路(西部)、龍津西路のあたりにある岸部の湿地に縦横に流れている河川の総称です。茘枝湾公園は湖を主とする公園です。1958年に市民の手によってつくられたもので、面積は40万平方メートルあり、うち湖は三分の二を占めています。
茘枝湾は嶺南水郷の特色があり、広州のような大都会にはめったにない、趣のある静かな所で、休日にはいつも混んでいます。
茘枝湾公園という名は茘枝湾という湾があることから命名されたもので、その湾の周りには茘枝が広く栽培されており春になると「一湾春水绿,两岸荔枝红」(一湾の春水は緑で、両岸の茘枝は赤い)というくらいの美しい景色がひろがり、そのためとても有名になりました。1940年代になると広州の都市化が拡大するにつれ、都市の人口も増え、工業の発展がもたらした河川の汚染、水質の悪化が深刻になり、茘枝も生育しなくなりました。1999年に茘湾区政府は「茘枝湾の模様を復旧する提案」を提出し、2010年までに完成させる計画です。
蒋光鼐(しょう こうだい)旧居――典型的な嶺南の大邸宅
蒋光鼐旧居はレンガと木材で造られた三階建てで、面積は766平方メートルあり、西関大屋と西洋建築の仕様を持つ典型的な嶺南の大邸宅です。2000年に蒋氏の子孫によって茘湾区政府に寄贈されました。
茘湾博物館
茘湾博物館は1996年12月に落成し、茘湾の歴史、文化、民俗の収集、陳列、研究を主とする広東省の初めての区レベルの博物館です。茘湾博物館の正門は茘湾区龍津西路の泮渓酒家の西側にあり、通用門は龍津西路逢源北街84号にあります。民国初期の中国風の庭と西洋風の建物からなる商人の別荘です。館内にある西関大屋は伝統式の西関大屋の構造と内部での当時の生活と文化を見学できます。
泮渓酒家
泮渓酒家は美しい茘枝湾公園と隣接しています。ここは1000年前の南漢王劉長の遊園地「昌華苑」の旧址です。かつては白い蓮花と赤い茘枝があり、香りが漂う茘枝湾でした。
60年代の初めから泮渓酒家は最も広く、有名な園林式の建築で、80年代の末期まで園林式のレストランとして中国一の規模を誇っていました。ここでは江南庭園の特徴と装飾芸術を見ることができます。泮渓酒家の外は白い壁と黒い瓦で、緑の榕樹と引き立て合っています。内の構造は変化に富んでいるので、趣があります。
交通アクセス:広州地下鉄5号線中山八路駅のD出口