夜景、火鍋、三峡は重慶で旅行する最も重要な三要素です。夜景を観賞する絶好の場所として重慶で有名なのは鵝嶺公園で、とくに9重建ての両江亭から揚子江と嘉陵江両岸を見渡す眺めは格別です。重慶市渝中区にある鵝嶺公園は重慶で最初の私的な庭園であり、また重慶が中央政府の直轄市になって最初の最高レベルの公園です。鵝嶺はもともと鵝項嶺と呼ばれていました。この名は、鵝嶺が南北に流れる揚子江と嘉陵江に挟まれ地勢が険しくなっており、連なる細長い尾根が鵝鳥の首のような形をしていることに由来します。
鵝嶺公園は幽玄な環境、素晴らしい景色、独特な建築様式で広く知られ、古くから「山城第一景」と称されてきました。鵝嶺公園の前身の「礼園」(また「宜園」とも呼ばれた)は、清代末に、鵝嶺の風景に惹かれた重慶商会第一期の会長の李耀庭氏によって建てられました。
歴史
抗日戦の時には、蒋介石夫婦が鵝嶺公園の中の「飛閣」に半年ほど住みました。また、イギリス大使カルもかつて「飛閣」で5年間も暮らしました、そして、駐中オーストラリア大使館が一度ここに設立されました。1949年に重慶が解放された後、鵝嶺公園は西南軍区司令部の駐在地になり、鄧小平、劉伯承、賀龍などの将軍もここに住んだことがあります。
1958年、市政府は礼園を修繕し拡張しました。また、樹木や草花を植え、楼閣や東屋などを建て、正式に鵝嶺公園と名づけました。そして、2008年1月には、佛図関公園と合併し、公園の総面積は400ムーに達しました。現在、鵝嶺公園は主に佛図関園区と鵝嶺園区からなっています。佛図関園区は古代の軍事陣地で、私的な庭園の鵝嶺園区と各自の特色を持つことで鵝嶺公園は重慶の庭園芸術の代表者であると言われています。すでに千年の歴史を有する鵝嶺公園の中には縄橋、虎台、江山展望台、盆栽園、両江亭といった観光スポットの他に、たくさんの優秀な彫刻や詩といった人文遺作が残されています。