バザールはウイグル語で「市場」の意味で、新疆地区ならではの伝統的な交易スタイルです。カシュガル市ではバザールが町中の隅々まで広がっていますが、中でも一番有名なのはカシュガル市の東門大バザール(日曜バザール)です。
カシュガル大バザール(日曜バザール)は正式名称を「中西亜国際貿易市場」といい、カシュガル市の東北にある吐曼河の東岸にあります。また別の名を東門大バザールといい、ここは21の専門市場に分けられており5000余りの売り場が揃っています。なかには食品街もあり、品揃えが豊富で、商品の種類は9000以上にのぼります。日曜日になると、ここは車や人でいっぱいになり、カシュガル及び新疆地区の様々な特産品や工芸品、日用品、果物や野菜、家畜などありとあらゆるものが揃います。いわば、ここは新疆のウイグル族の民俗風情が最もよく表れた場所と言えるでしょう。
歴史
この有名なカシュガル大バザールは長い歴史を経て発展してきました。2000年もの歴史を持つ伝統的なマーケットです。紀元前128年、張騫が使者として西域を訪問した時、当時西域36カ国の一つだった疏勒国(現在のカシュガル市)へ到着し、カシュガル市の光景についてこのように語りました。「当時、城郭内外は車や馬でいっぱいで、そこにはキャラバンが往来し、大勢の商人が交易をし、様々な品物が揃っていました。そして市場を行き交う人々は色鮮やかな衣装を着て、聞いたことも無い言葉で語り合っていました。そこは繁栄した貿易市場になっていました」と。
1992年までは、このバザールは日曜日しか開かれていなかったため現在に至っても海外の資料や情報では「日曜バザール」と呼ばれていますが、実際にはバザールは毎日開かれています。ですが日曜日こそがバザール本来のにぎわいで溢れています。