開平望楼(碉楼)群

碉楼

開平望楼(碉楼)は、広東省広州市から西へ約160キロの開平市にある1833棟の高層楼閣（碉樓, ディアオロウ）で構成されている西洋要塞風の建築群です。碉楼の大部分は華僑の人々によって明朝末期から民国時代までに建築されたものです。高さは約10メートルで、通常、３－６階の階層をもっています。高層化していった理由は、度重なる水害と馬賊や匪賊からの略奪を避けるためです。壁に見られる小さく開けられた穴は銃の射出口の名残であります。

碉楼の持ち主の多くは、19世紀中頃にアメリカやカナダに労働者として渡った華僑です。一大労働力となった彼らの多くはその後の排華政策によって帰国を余儀なくされたが、莫大な送金によって作り出された楼閣は、彼らが滞在した西洋と故郷の中国との建築様式が入り混じった極めてエキゾチックなものとなっています。

かつて望楼は最盛期の1920年から30年代には3000箇所をかぞえた。しかし、その後の戦争や自然災害によってその多くは壊され現在に至っています。他の楼閣と比べて、永慶楼は当時の姿をそのまま残した形で保存されているので一見されたいです。2007年6月に世界文化遺産に指定されています。