中国には、お月見の名所が沢山ありますが、一番のお勧めは、「世の天国」とも言われる杭州市の西湖です。西湖十景の中に、「平湖秋月」「三潭印月」「月岩望月」等、月に関係するポイントが3カ所も含まれています。
銭塘江の逆流:毎年、中秋の頃に潮が満ちてくる時には、杭州、紹興、余杭、海寧など 銭塘江の近くでは、満ち潮を見にくる人が昼も夜も後が絶えません。これは昔から天下の奇観と言われていました。
平湖秋月は、白堤の西端にあり、後方に山を控え、外西湖側にあります。唐代に望月亭が建ち、明代は龍王祠を建て増し、清の康煕年代に「平湖秋月」と名称が付き、西湖十景の一つになりました。ここは湖面に臨み、平台の視野が開け、中秋の夜に月と湖面を平台の座席で望むと、空の満月と湖面に映った満月の両方を見ることが出来ます。二つの満月はそれぞれ照らし合い、あたかも寒宮に入り込んだかのような感を与えます。そのため先人の対聯に「万頃の湖は平長として鏡に似、四時の月は、好きも最も秋に宜し(広々とした湖は平らかで鏡のよう、四季のうちでは秋の月が最も好い)」と言われていました。また、築山や四季折々の花木が詩趣にあふれた勝景を作り、訪れた人に歴史と文化の蓄積を感じさせます。
西湖の湖畔に聳える鳳凰山にある「月岩望月」景色は、南宋の時代に、すでに月見の名所でした。「平湖秋月」や「三潭印月」とともに杭州月見の勝地になります。「月桂岩」の岩肌には、鏡のような穴が開いており、輝かしい月の光はこの穴を通して、周辺の石林やうっそうとした松の木やモノセイの木を照らして、仙人の世界さながらの美景となっています。
「三潭印月」は、西湖の小さな島の中で、三つの石塔があります。中秋節の夜、石塔の中で蝋燭が点され、湖の水面には月と灯火が映り、詩的情趣に富む景観です。
水に近き楼台は、「先に月を得る」という言葉があります。延々と続いている河沿いに浮かぶ水上楼閣、夢のような素晴しい西柵の夜景、古い建物が並ぶ路地など、水郷古鎮で月見が楽しめます。夜に入り、赤い提灯と古めかしく街灯が次々明るくになり、天空の月と、水面に倒影された石のアーチ橋から見える月は、一つ一つ「丸い形」で奇妙に変化しましす。このような珍しい景色は水郷だけで体験できます。
名声通り、淡い黄色で香り高い茶葉、そして飲んだ後、口の中で広がる玉露のような甘味に、ただただ魅了されました。龍井御茶園でお茶を飲みながら、乾隆が認定した皇室茶としての18本のお茶の木を見に行き、龍井茶を食べて成長した鶏を味わいます。満月で爽やかな夜です。
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